ナイロビの蜂★★★★

 これもまた重たい映画だった!我ながら、何でこういうのばかりチョイスするんかと思う。でも、自分のものの見方を少しだけ広げてくれる(気になれる)というのもまた映画の醍醐味なんだから仕方ない。ナイロビの蜂 [DVD]
 イギリス外交官が、赴任地のアフリカで妻を殺されてしまうところから映画は始まる。その理由を探るうちに、背後にある大きな力が見えてくるという筋立て。原作があのジョン・ル・カレなのと、監督がブラジルのスラム街の少年を描いた衝撃作「CITY OF GOD」のフェルナンド・メイレレスだというので、見ないわけには行かない。
 だけど、最初から奥さんが殺されてしまっているので、とにかく救いがない。更に、アフリカの悲惨な側面とそこに巣食う権力者の姿に無力感を感じさせられ、おまけに悲しいラストが待っている。えらく疲労感が残った。
 こういう辛い物語を見ると、いつも『俺は何やってんだろう』的焦燥に駆られるのだが、さりとて海外青年協力隊に飛び込むこともできない自分がいて、ストレスが溜まる。
 でも悲しいかなすぐに忘れて、日々の「その日ぐらし」に埋没する凡人なのである。せめて真面目に仕事しよう。