頭文字D★★★

 で、二つ目が「頭文字(イニシャル)D」。原作は日本の人気コミックである。別に原作を読んだわけではないのに、なんでこんなの観たのかというと、そう、これ香港映画なんだよね。登場人物も日本名、舞台も完全に日本なのに、俳優がヒロインを除いてみんな中国人。そこらのミスマッチに興味があって、チェックしてた訳である。当然、広東語の日本語字幕版をチョイスしました。頭文字[イニシャル]D THE MOVIE スタンダード・エディション [DVD]
 ストーリーは、別にどうということもない。でも、ちょっとした悲恋あり、オトコの戦いありで、飽きなかった。音楽のセンスも程よく良いしね。
 でもこれ、バリバリの香港映画である。主人公は豆腐屋で、例の「藤原とうふ店」のロゴが車にくっついてるし、バイト先はエネオスのスタンド。なのに俳優の演技が香港映画そのものだから、どこかサイズのちがう服でも着てるみたいな違和感がある。でもそこがなかなか不思議な味を出してんだなあ。メインの俳優がほとんど「インファナル・アフェア」がらみで見たことのある顔ぶれってのも、ご愛嬌です。
 別に走り屋ではなかったが、若かりし頃「あぶない刑事」に触発されて千葉の港でスカイラインでスピンターンの練習してたワタクシには、この映画の言わんとする空気、わからなくはないんだな。
 しかし、なんでコレ、日本で映画化しないんだ?先に香港で映画化されるってのはさみしいじゃあないですか。