オペラ座の怪人★★★★★

 何年か前に、劇団四季のミュージカルを見て以来のファンである。その時は、「オペラぁ?興味ねえなあ…」程度の認識で、むりやり連れて行かれた感じだったのだが、見たらすっかりはまってしまい、本家の洋版CDまで買ってしまった。オペラ座の怪人 通常版 [DVD]
 映画は、ミュージカルと同じアンドリュー・ロイド・ウエーバーが監督していることもあり、まさに舞台とおんなじ。140分を少しも長いと感じさせなかった。何せ衣装がゴージャス!
 映画と舞台ではやはり違った味わいがある。舞台は、距離もあるし、舞台装置の制約もあるので、イマジネーションフルに動員し音楽を体感しながら観るという感じだったが、映画は俳優の顔演技がアップになるし、説明的な映像も混ぜることができるので、ストーリーに集中できる。でもちょっと饒舌すぎる感はある。クリスティーヌが「マインドコントロール」されてる感じが強く出すぎていて、ロマンティックさに少々欠けるのだ。
 それにしてもファントム役のジェラルド・バトラーは、この前観た「Dearフランキー」とは別人ですな!演技の幅の広さに驚きである。クリスティーヌ役のエミー・ロッサムは何と撮影時17歳とかで、これまたびっくり。日本の女子高生にあの色気は出せんだろうなあ。ただし、歌に関して言えば、ジェラルド君はひとりだけ素人丸出しの感じ。カラオケじゃないんだからさあ。怒鳴るように歌うのは止したまえ。一方エミー・ロッサムは幼少からオペラの訓練を受けてるそうで、素晴らしい歌いっぷりだ。
 舞台では、クリスティーヌの恋人はイケ好かんヤツだと思ったが、映画では結構いいヤツに描かれていて、戸惑った。これじゃファントムがかわいそうじゃないかあ。でも、ファントムもちょっとかっこよすぎだな。もう少しサイコ男風に描いてくれないと、リアリティがない。まあ別にリアリティを求める映画でないからいいけど。
 でも個人的には、舞台のほうが感激が大きかった。まあ当たり前かもしれないが。いずれ、本場ブロードウエイで観てみたい!!
 なっちゃんに、子どもにはわからんだろうなあと思いつつストーリーを説明したら、最後に「ふうん…。じゃあ、オペラ座の怪人と男の人は、じゃんけんすればいいじゃん!!それで、勝った方が、この子取れば?」説明するんじゃなかった…