遅くなってごめん

今日はいい子だったよ

 仕事が遅くなりそうなのと、オクサンの午前様が確実なので、夜10時までベビーシッターさんを頼んでいたが、案の定10時ぴったりになってしまった。
 先週は、「保育園から歩くのヤダ!だっこして!」と駄々をこねて、シッターさんにだっこしてもらったらしいが、今日はがんばって歩いたとのこと。「なっちゃんがんばったよ!今日はいい子だったよ!」と言うので、ぎゅーっと抱き締めてやった。

やっぱりお母さんがいいんだね

 ベビーシッターさんは良くやってくれるのだが、やっぱり親の帰りが夜10時にもなるというのは、3歳の子どもには酷だ。この歳の子なら、8時には寝るのが普通だと思う。それにお迎えがママorパパじゃないというのは、相当ストレスらしい。先週、抱っこしたことをシッターさんがオクサンに告げたところ、「言わないっていったじゃない!」と泣いてしまったそうだ。子どもなりに気を使っているのが痛々しい。
 一緒にシャワーを浴びて、歯を磨いて、つめを切って・・・なんてしていると、あっという間に11時近くなってしまった。パパが帰ってきたのが嬉しいのか、とても饒舌になっているが、時おり「お母さん、朝起きたらいるかなあ」「今日は帰ってこない?」などとたずねてくる。父親に少し気がねしつつも、やっぱりお母さんがいいんだね。

ケーキの夢見て、ぐっすり眠ってね

 絵本を読んで、一緒にベッドにはいると、「今日は、手をつながないでねるー。なっちゃんお姉ちゃんだから」という。いつも寝るときは必ず手をつなぐのだけど。「いい夢見てね」というと、「うん。お父さんと、さくらんぼのケーキたべる夢みる」だって。食いしん坊は相変わらずだ。「お父さんは何の夢見る?」と訊くので、「なっちゃんと、海で泳ぐ夢と、一緒にピクニックする夢」と答えると、「うん。・・・やっぱり、手つないで寝る。」何ていうことのない会話だが、大きくなれば「このクソオヤジ!」とか言うかも知れないことを考えると、宝物のような会話なんだろうな。
 さすがに11時近くて眠かったのだろう、秒殺状態で寝入ってしまった。起こさないように、僕の指をしっかり握った小さい手を、そっと外した。