フォレスト・ガンプ★★★★★(殿堂入り!)

フォレスト・ガンプ 一期一会 ― スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

フォレスト・ガンプ 一期一会 ― スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

与え続ける愛

 アメリカで大ヒットした映画。トム・ハンクス演じる、フォレスト・ガンプという少々頭の弱い男を狂言回しに、彼の目線を通して近代アメリカの歴史を辿る。
 この映画、僕のツボに思いっきりハマるのである。嫌いな人は嫌いらしいが(例:妻)。映画館で見て以来、ビデオ、DVDと4〜5回は観たと思うが、そのたびに号泣モードになってしまうのだから困ったものだ。特にフォレストの、JENNYを純粋に思う気持ちが泣けて仕方ない。単純に与え続ける愛。でも、報われたと思ったときには、彼女は二度、三度までも去っていくのだ。後半、彼女が身ごもってからラストまでは、泣きっぱなし・・・。切なすぎる。誰か助けてくれ。

アメリカの良心

 アメリカというと、国家として傲慢なイメージが強いが(というか単純)、こういう映画がヒットするというのは、何だかんだ言っても人々の心根が優しいということを示している気がしてならない。新しい国家だけに、こういう歴史映画がそれぞれの世代の共有体験として共感されやすかった側面もあると思うけど。アホ映画をたくさん作るハリウッドだが、こういうのを見せられると脱帽するしかない。
 ”Life is like a box of chocolate.”という映画中の台詞は、実にアメリカ人らしい人生観だと思う。戦争で足を失ってしまうフォレストの上官ダン少尉、彼の後の生き方を見よ。

音楽も殿堂入り!

 監督はロバート・ゼメキスだから、あのバック・トゥ・ザ・フューチャーの監督である。ツボを心得た演出だ。くどいのが嫌いなひとはダメかもしれないけど。あと何といっても音楽が秀逸!各時代の音楽も然りだが、僕はテーマ音楽が大好きである。冒頭とラスト、ひとひらの白い羽が舞うシーンがあるが、そのイメージにぴったりの名曲だ。あ、いかん、また涙目に・・・

ハワイにもガンプ

 余談だが、以前マウイに行った時、「ババ・ガンプ」というレストランに入った。勿論、劇中に出てくる「ババ」が夢見たレストランをモチーフにした店である。店員がやけに陽気な作り笑顔&接客だったので少し引いた(最近日本にも出来たとか?)。
 しかし、ここで、バケツみたいな容器に山盛りになったエビを、テーブルの皆で取り分けるでもなくひとり一バケツ(?)ずつむさぼり食っているアメリカ人を見て、やっぱりこいつらバカか、と思ったのであった・・・