ハートブルー★★★★★(殿堂入り!)
- 出版社/メーカー: CICビクター・ビデオ
- 発売日: 1997/04/21
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
サーフィンの心を知る映画
サーフィンを軸に繰り広げられる、犯罪アクション映画の大傑作。
アクション映画として最高の出来だが、海系のスポーツ経験がない人にとっては、それほど心に残る映画ではないかもしれない。
断っておくが、サーフィンはただのスポーツではなく、ライフスタイルそのものだ。その世界に溺れたら、生活がすべてサーフィン中心に回っていく、そういうものだ。かく言う自分も、ウインドサーフィンに溺れ(ほんとに溺れそうになったこともあるけどね)、留年までする羽目になったくちである。週に最低でも3回は海に行っていたし、行けば誰か仲間がいた。だけどその世界はどこか刹那的で、いつか終わりが来ることは誰もが感じていて、でもそれを口には出さない。
夏は、(ウインド)サーフィンをやる者にとって、特別な季節だ。短い夏を少しでも逃がさないように、皆全力で遊んだ。でも、やっぱり終わりはやって来るものだ。
前置きが長くなったが、この映画には、そういう、本当にサーフィンをしたことのある者にしかわからない「喪失感」がある。そこがたまらなくいい。
大根だけどカッコいい
とはいえ、別にサーフィンを知らなくても、この映画の頃のキアヌ・リーブスは大根ぶりは相変わらずだが文句なくカッコいいし、「ゴースト」のパトリック・スゥェイジも渋い(全然イメージ違います)。うるさいBGMもおそらく意図的に排除されていて、静かだけど男たちの息遣いが伝わってくるような、熱い映画だ。ラストも、見方によってはクサイが、好きだ。
タイトルだけはどうにかしてくれ
それにしても、「ハートブルー」って一体何だ?何でこういう訳のわからない邦題を付けるのか。原題の”POINT BREAK”、それでいいではないか。