ブレードランナー★★★★★(殿堂入り!)

ブレードランナー 最終版 [DVD]

ブレードランナー 最終版 [DVD]

 語りつくされた感はあるが、SFといったらやっぱりこれしかない。僕が映画好きになったのも、この映画がきっかけである。個人的に、名作だなあ、と感じる映画には、「喪失感」「うら寂しさ」が漂っているものが多いのだが、この映画もまさにそれ。ギミック満載のSF映画でありながら、仕掛けや舞台に溺れていないところがしびれます。
 外国人にとっての日本のエキゾチズムを、鮮烈な形で未来社会の描写に盛り込んでいて、今観てもまったく古さを感じない。ハリソンフォードが、いい味を出している。
 原作は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」(フィリップ・K・ディック)。面白いタイトルだ。だいぶ昔に読んだが、これまた面白かった。映画とはだいぶ違うけれど。
 いわゆるカリスマムービーだけに、いろいろなバージョンがあるが、やはりオリジナルの劇場版が一番好きである。ディレクターズカット版は、かえって説明的に過ぎる気がするし、つらすぎる。でも、自分で所有してるDVDは、ディレクターズカット版なんだよな・・・
 そういえば学生の頃、ディレクターズカット版を観に映画館に足を運んだら、一目で「レイチェル」とわかる服装&メイクの女性が一人で来ていて、オドロイタな。どうせなら、「プリス」のパンダメイクをすればいいのに。