人生いろいろ

謎の飲み屋

 久々に大学時代の友人2人と飲みにいった。
 こやつらは、某大手出版社の週刊誌編集デスクと、某放送局のやり手カメラマンで、職業柄、話の幅が広くておもしろいのだ。話の中身は・・・書けないのが残念。
 8時半ごろから居酒屋で飲みはじめ、閉店までいて、その後適当に近くの雑居ビルの中の店に入った。カウンターでせいぜい10席もないような店で、入ったときマスターが不在。なぜか店で飲んでたおねーさんがカウンター入りして酒を作ってくれた。友人はこういう「一見さんお断り」的な店が好きなんである。

人生タクシー

 さて当然、終電はおわってしまい、タクシーで帰ることになった。
 運ちゃんが、なかなか面白い人で、話が盛りあがった。やけに道に詳しいので「よく道しってますね〜」などと世間話。一番遠くまでお客さんを連れてったのはどこかと聞くと、盛岡だと言う。
 そりゃあ、帰りの運賃もらえないんだから損じゃないの、というと、50Kmを超えるとお客さんと交渉して請求できるルールなんだって。
 で、どんな客だったのか聞いてみると、なんでも奥さんがハワイに仕事で出張している間に、愛人と2人で東京で羽を伸ばしている男だったという。ところが、夜の11時半頃に奥さんから電話で、「仕事が早く終わったので、切り上げて帰ってきた。今成田空港にいる」と言われたそうだ。さらに奥さんに「明日の朝一番の新幹線で盛岡に帰るので、ご飯を炊いておいてくれ」と頼まれ、顔面蒼白。大慌てでタクシーに交渉し、何人かに断られたところで運良く?今日僕の乗った車の運ちゃんにあたって交渉成立、無事帰ったらしい。
 しかし人生っていろいろあるんだね。その不倫男は、さぞかしびびったことだろう。「ご飯炊いておいて」というディテールが生々しくて面白い。それにしても、運賃はもろもろ込みで14万だというから、金持ちだな〜。
 しかし奥さんも、早く帰るなら、成田に着く前にハワイから電話したら?