子どもが減るわけ

 ここんとこ、夜はなっちゃんの顔を見ていない。
 保育園の送迎も、オクサン任せである。一時期は、カミサンの職場が遠く、僕が毎日のように送迎していたこともあったが、こちらも仕事上それなりの責任あるポジションになってくると、そうおいそれと早く帰るわけにも行かなかったりする。
 某放送局勤務のオクサンは多忙で、平日早く帰る分、土日に出勤することになり、当然ストレスもたまるわけだ。
 保育園の不足は、以前ほど言われなくなってきた気がするが、働きながら子育てしている夫婦の実感として、保育園を増やせば子どもが増えるのかというと、それはちがうと言いたい。
 うちも保育園+延長保育+ベビーシッターさんと、毎日ではないが二重保育をしている。 でも、小さい子どもって、どんなに遅くても10時までには寝かせるべきだ。僕らが子どもの頃って、8時頃には寝かされてた気がするけど。
 やっぱり、子育てにいちばん必要なのは、保育園よりも、親が早く帰れる環境である。
 以前オーストラリアに旅行したとき、午後5時くらいになると、公園にベビーカーを押す夫婦がたくさん現れて羨ましく思ったことがある。そういえば、オーストラリア(パース)では、夕方になると店がみーんな閉まってしまって、買い物に困った。でもそのかわり、確か木曜が「ショッピングデー」になっていて、夜10時頃まで店が開いていた。
 文化が違うといえばそれまでだけど、今の環境で、子どもをもう一人ほしいと思ってもなかなか踏み切れない。保育園のうちはまだいいけど、これが小学生にもなると、親も早く帰りにくいし、学校は夕方には終わってしまうし、どうなることか今から心配だ。
 なっちゃんは(重くはないけど)喘息もちで、ICUに入ったこともあり、いまだに月に一度は国立病院に通っている。抗生物質も、かれこれ3年近くも、毎日飲み続けている計算だ。あんまり子どもに負担はかけたくない。
 さみしがりやのなっちゃんのために、ほんとは妹か弟がほしいんだけどね。